マイツールセミナー

新聞社とタイアップしてのセミナー

マイツールの拡販にあたっての最大の販促策が、全国の支店所在地での新聞社とタイアップしたマイツールセミナーでした。

内容は、その地でのパソコンに関する著名人に参加してもらってのパネルデスカッション、長谷川さんの講演と参加者にマイツールを実際触ってもらうデモ というものでした。

盆踊りスタイルのデモ

このデモは、会場の真ん中に一段と高い台を設置して、そこにパソコンを置き、長谷川さんが女性インストに操作させながらマイツールの使い方を説明する一方、周りにも50台くらいのパソコンを置き、1台に10人くらいのお客をつけて、実際マイツールの動きを見てもらう、というやり方をとりました。
高い台から周りのパソコンの操作の進行状況を確認しながら説明するのですが、我々はこれを盆踊りスタイルと呼んでいました。

この時集まったのは、リコーのセールスが既にコピーを使っている自分のユーザーを呼んだのと、新聞広告を見て応募してきた人達でした。 500人くらいの人が一堂に集まるのですから、結構壮観でしたね。

ちょっと裏話

最初に行われたのが札幌だったと思います。 西先生がパネラーで参加したのですが、マイツールと言って欲しいのに西先生がPIPSとばかり発言したので、リコーの責任者が 「PIPSと言うのを十数回は聞いたぞ、マイツールと言うようにさせろ。」 なんて荒川さんに頼んだりしてね。
それから西先生もPIPS・マイツールと並べて言うようになったんだけど、PIPSという言葉は消さなかったんだから、さすがと思いましたよ。
最近は西先生もマイツールとしか言わないですけどね。

セミナーの成功

この新聞社タイアップセミナーは札幌から福岡まで各地で行われたので、これを読んでいる人の中にも参加した人がいるんじゃないでしょうかね。 ともあれ、各地で多数の人が参加したのでセールスもびっくりして、これはなにか凄い事になるかもしれないと、マイツール販売に自信を持ったのです。 我々が意図していた、まずインナーをその気にさせるという戦術が成功をおさめたわけです。

各地のセミナーにはパソコンを知っているセールスなんて殆どいなかったので、プログラムの開発者もお手伝いに出かけました。 開発者にユーザーの実態を分からせるという意味で、これは非常によかったですね。

この後も 「作る人より使う人が素晴らしいんだから。」 ということを開発者に私と荒川さんがいつも言って、ユーザーの話を聞ける機会のあるところには開発者をなるべく行かせるように努めてきました。
今では設計者を営業に出してみるというような事を色々な会社でやっていますが、マイツールは当初から当たり前のように、そんなことは行っていたわけです。

「マイツール解体新書」

ここまで書いて昔の資料見てみたら,札幌のセミナーのパネルディスカッションの内容が出てきました。

84年11月13日に行われていますね。 パネラーが北海道大学の青木由直教授、西先生、長谷川さん、司会が荒川さん。 西先生がPIPSと言ったところは、マイツールとかデータベースソフトと変更されています。
これは電波新聞社から 「マイツール解体新書」 という名前で出た雑誌のコピーでして、リコーがお金払って作ったのだから、PIPSなんて出さないのは当たり前ですけどね。

この本には 「マイツールとは」 という見出しで、長谷川さんが紹介を書いてます。 実際は荒川さんが書いたんだけどね。
この中に 「マイツール活用7ケ条」 というのがあって、
 第1条 ポリシーを明確にする。
 第2条 マイツールが儲けてはくれない。
 第3条 マイツールの得意技。
 第4条 自分で使おう。
 第5条 やれることからやってみる。
 第6条 マイツールの覚え方。
 第7条 楽しく使おう。
などと書かれてます。
解体新書

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