マイツール便利技

指定方法あれこれ


MWM編集局


・指定方法の種類

マイツールでは、命令を実行して処理を行う際に、「何ページを…」「何行目を…」「何列目を…」といったように、ページや行・列の指定を促すメッセージが表示されることがあります。
処理を行うページや行・列の指定方法には、次のようなものがあり、目的に応じて自由に指定できます。
 
指定方法 内  容 ページ 行・列
単独指定 一つだけ指定する
連続指定 連続したものをハイフン(−)でつないで指定する
複数指定 カンマ(,)で区切って複数を指定する
混合指定 連続、複数指定を組み合わせて指定する
ワイルド指定 ワイルドカード(*,?)を使って条件に合うものすべてを指定する
グループ指定 SHT命令で付けたグループ番号を指定する ×
カラー指定 文字や背景の色で指定する ×
  ワイルド指定・グループ指定は、一定の条件と一致するものを指定する方法です。
  グループ指定は、あらかじめSHT命令でグループ分けを行っている場合に行えます。

 

・条件指定文字

英文字を使って、特定の条件に当てはまるページ・行・列を指定できます。
条件指定文字には、次のようなものがあります。
 
指定文字 内  容 ページ 行・列
先頭の行(列) ×
最終の行(列) ×
すべての行(列) ×
指定した行(列)の中から、一部の列(行)を対象から除外する ×
すべてのケイ線(縦:DL命令、横:DC命令) ×
現在のファイルの先頭空きページ(W・WB命令) ×
  H・T・A・Nで行を指定する場合、データ行が指定の対象となります。項目行やフォーマット行は、含まれません。
  空白や文字などで途切れているケイ線は、Kで削除できません。
  現在のファイルにデータを書込むだけの空きページがない場合は、Bで書込めません。

 

・指定文字「K」を使った例
 
1. 「仕事は=」の状態で、DL命令を実行します。
 
2. 「何行目を削除しますか:」のメッセージで、「K」を使って横ケイ線を指定します。
 
3. [Enter]キーを押すと、横ケイ線だけが削除されます。

 

・ページ指定のいろいろ

「検索するページは:」など、ページを指定するメッセージが表示された場合、次のような指定が行えます。
 
指定方法 指定例 意    味
単独指定 1 1ページだけを指定する
連続指定 1−5 1ページから5ページまでを指定する
複数指定 1,2,3 1,2,3ページを指定する
混合指定 1,5−7,9 1,5,6,7,9ページを指定する
グループ指定 G1 グループ1に指定されているページを指定する
表題指定 =売上表 表題が「売上表」のページを指定する
= (空白) 表題が付けられていないページ(空白ページ)を指定する
ワイルド指定 =*売上* 表題に「売上」を含むページを指定する
=売上* 表題が「売上」で始まるページを指定する
=???売上 表題の「売上」の前に何か3文字入るページを指定する
=?* 表題が付けられているページすべてを指定する
  命令によっては、単独指定しかできない場合があります。
  グループ指定は、あらかじめSHT命令でグループ分けを行っている場合に行えます。
  現在のファイル以外のページを指定する場合は、ページ番号の前に「ファイル名/」を付けてください。
 例:SYSファイルの5ページを指定する場合  SYS/5

 

・ワイルド指定を使った例
 
1. 「仕事は=」の状態で、T命令を実行します。
 
2. 「見たい表題は:」のメッセージで、「=*売上*」と入力して、表題に「売上」を含むページを指定します。
 
3. [Enter]キーを押すと、表題に「売上」を含むページが表示されます。

 

・行列指定のいろいろ

「何行目を削除しますか:」など、行・列を指定するメッセージが表示された場合、次のような指定が行えます。
 
指定方法 指定例 意    味
単独指定 1 1行(列)目だけを指定する
連続指定 1−5 1行(列)目から5行(列)目までを指定する
複数指定 1,2,3 1,2,3行(列)目だけを指定する
混合指定 1,5−7,9 1,5,6,7,9行(列)目だけを指定する
H・T指定 H−9 データの最初の行(列)から9行(列)目までを指定する
H−T データの最初の行(列)から最終行(列)までを指定する
10−(T−1) 10行(列)目から最終行(列)の1行(列)前までを指定する
全体指定 すべてのデータ行(列)を指定する
範囲指定 L6−10 6行目から10行目までを指定する
C1−4 1列目から4列目までを指定する
部分指定 L6−10,2 6行目から10行目のうち、2列目だけを指定する
C1−4,7−8 1列目から4列目のうち、7から8行目だけを指定する
N(not)指定 L6−10,N2 6行目から10行目のうち、2列目を除いて指定する
C1−4,N7−8 1列目から4列目のうち、7から8行目を除いて指定する
@・¥指定 @品名 項目名が「品名」の列を指定する
¥ズボン 1列目(項目列)が「ズボン」の行を指定する
条件式指定 C1=”” 1列目がスペース(空白)の行を指定する
L6=”*売上*” 6行目でデータに“売上”という文字列が含まれる列を指定する
C1=”???売上*” 1列目で“売上”という文字列の前に何か3文字が付く行を指定する
C3<10 3列目が10未満の行を指定する
C5>=10 5列目が10以上の行を指定する
L4=10 4行目が10の列を指定する
AND条件式指定 C3<10&C4<50 3列目が10未満で、かつ4列目が50未満の行を指定する
OR条件式指定 L4<10!L5<50 4行目が10未満か、または5行目が50未満の列を指定する
色指定 C1=#赤,白 1列目で、文字の色が“赤”、背景の色が“白”のデータを指定する
C1=#水 1列目で、文字の色が“水色”のデータを指定する
C1=#,赤 1列目で、背景の色が“赤”のデータを指定する
  @・¥指定では、同じ項目名の行(列)が複数ある場合、先頭行(列)に一番近い行(列)の単独指定となります。
  条件式指定で、”(ダブルコーテーション)や*を含む文字列を指定する場合は、{ }で囲みます。
  例:L6={*合計}  6行目でデータに“*合計”という文字列が含まれる列を指定する

 

・H・T指定、N指定を使った例
 
1. 「仕事は=」の状態で、TL命令を実行します。
 
2. 「合計を求める範囲は:」のメッセージで、「LH−T,N5」と入力して、5列目以外の先頭行から最終行までを指定します。
 
3. [Enter]キーを押すと、指定した範囲の合計が表示されます。

 

ページ・行・列の指定は、単純に番号で指定するだけでなく、ワイルド指定などで条件に合うものを選択して指定することもできます。
また、指定方法を組み合わせて使うこともできます。

これらの方法を上手に使うことで、指定を簡単にしたり、条件を複合させて指定することもできます。
ここで紹介した方法をいろいろと組み合わせて、お試しください。

 

・補 足

命令によっては、使用できない指定方法があります。詳しくは、『命令辞典』をご覧ください。

 


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